コンテンツの権利をクリエーターの手に取り戻すPo.et
ブロックチェーンのキラーアプリ、ビットコイン
ブロックチェーン技術の適用例として一番有名なのはBitcoin(ビットコイン、BTC)です。
ブロックチェーンのdistributed(分散化されている)そして immutable(改ざん不能)である特徴を利用することで世界中の人が安心して使える、特定の国や団体によって管理されない通貨に成長しました。
BitcoinとBlockchainは同義語として使われることも多いですが、Blockchainは技術、Bitcoinは適用例として整理するとその関係性がわかりやすくなります。
そしてBlockchainの技術は世界を変える技術として注目されており、さまざまな適用例が考案されています。
会計におけるブロックチェーンの適用例、Triple Entry Booking
会計の世界も例外ではなく、従来のDouble Entry Booking(複式簿記)を進化させたTriple Entry Bookingなどが考案されています。
Triple Entry Booking の導入により、財務諸表監査に要する時間とコストが大幅に削減されることが期待されています。
Triple Entry BookingのようにUse caseがあり、実現可能性も高いと個人的に注目しているプロジェクトがPo.etです。
そしてPo.et
今の時代、コンテンツの多くはウェブ上に存在し、紙を媒体としていた時代に比べてコンテンツが世の中を駆け抜けるスピードも距離も飛躍的に向上しました。
これはコンテンツのクリエイターにとっては喜ばしいことですが、ウェブコンテンツの性質上、複製されやすかったり、コンテンツの権利の所在があいまいになるという悩みもクリエーター達は抱えることになりました。
このような問題点をブロックチェーンを使って解消し、クリエーターに権利を取り戻そうとする試みがPo.etです。
具体的にはコンテンツをブロックチェーンの載せ、タイムスタンプすることで、いつ・誰が・どのようなコンテンツを創作したかを明らかにします。
ブロックチェーンにコンテンツを載せた際には固有のハッシュが生成されるのでコンテンツの改竄などはすぐに検知可能となります。
Po.etを試してみました
先日、ワードプレス用のプラグインがリリースされたので早速使ってみました。
今読んでいただいているブログもブロックチェーン上に載っているはずです(現段階ではテストネット、将来的にはビットコインのブロックチェーンに載せる予定とのこと)。
記事の一番下にある“Verified on Po.et”のバッジがその証拠です。
Po.etのロードマップによると将来的にはコンテンツのライセンスの譲渡やクリエーターへの報酬の支払いなどがPo.etのプラットフォーム上で行えるようになったり、文字コンテンツから画像や動画などにも応用させていくことが予定されています。
もしPo.etが広く使われるようになればISBNにとって代わる規格に成長する可能性があります。
このようにブロックチェーンはビットコインというキラーアプリで日の目を見ることになりましたが、通貨だけにとどまらず、様々な分野に透明性をもたらし、世の中をより平和な方向に導いてくれる技術だと個人的には考えています。