JVCEA(日本仮想通貨交換業協会)が日本の取引所データを公開
JVCEA(日本仮想通貨交換業協会)が2019年2月20日にリリースした会員統計情報がおもしろいのでヴィジュアル化してみました
この情報はJVCEAに所属する会員の2018年12月分取引データに基づくものだそうです。
XRPが日本人に人気
このデータから読み取れるのは、日本のクリプト取引所が保有する顧客資産の内、半分以上(51.45%)がXRPということです。
金額にして989億円です。
ビットコインの残高の約1.5倍ですので相対的にみてXRPの保有率が突出していると言えます。
XRPの残高の割合が多い要因としてはいくつか考えられます。
購入したクリプトは自分が管理するウォレットで保管するか、取引所で保管するかの2パターンがほとんどのケースです。
XRPはBTC、ETHなどに比べて対応ウォレットが少ないというのが要因の一つとして考えられます。
現在はEdgeやExodusなどXRPに対応しているウォレットも増えつつありますが、XRPに注目が集まった2年前は対応しているウォレットはたしかに少なかったです。
しかし一番大きな要因は単純にXRPの人気が高いということだと思います。
XRPが解決しようとしている課題はシンプルで、銀行間送金を、速く・安くする、というものです。
非常にわかりやすいユースケース、比較的手頃な単価、入手のしやすさ、などからクリプトを始めたばかりの人がとっつきやすいというのが人気の理由なのかもしれません。
XRPとビットコインは本質的に違う
XRPとビットコインはいろいろな点で違いますが、一番大きな点としてXRPにはRipple社という発行体・運用会社がいることがあげられます。
ビットコインに発行体はいません。
運用会社もありません。
CEOもいません。
XRPは運用会社であるRipple社の意思決定に大きく影響をうけることになります。
ビットコインはその裏に運用会社はありませんから、その方向性はコミュニティが決めていくことになります。
ビットコインの取引は検閲されないので、人種、国籍、属性、金額、用途、に関わらず自由に送金することができます。
その自由・平等さがもともとのクリプトの出発点なので、営利企業が運用するカレンシーに人気が集中しているのは皮肉なものですが、発行体の姿が見えることが一種の安心を与えているのかもしれません。
統計情報は継続更新していこうと思っています
このグラフはJVCEAがデータをリリースする度に更新していこうと思います。
市場が成熟するにつれて、どのようなクリプトが支持されていくのか、経過を見ていきたいと思っています。